漢方医学【バランスを乱す原因 その2〈内因〉】

◆内因(ないいん)☆過剰な感情が体を傷つける☆

過度の喜怒哀楽といった感情の変化は、人生にハリを与えてくれます。しかし、激しい感情の変化や、長期間ある感情に支配された場合は、大きなストレスとなり、氣の変調を起こす原因のひとつになります。これを「内因」といい、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚の7つの感情を「七情(しちじょう)」といいます。過度な七情は体の内側から刺激するため、臓腑を直接傷つけて病気を引き起こします。内因は個人的なものですが、性格や気質を変える事は難しく、これもコントロールしにくいのです。

 ⦿悩み過ぎは脾を傷つける(思→脾)

 ⦿怒りは肝を傷つける(怒→肝)

 ⦿過度の喜びは心を傷つける(喜→心)

 ⦿憂鬱(ゆううつ)と大きな悲しみは肺を傷つける(憂・悲→肺)

 ⦿恐怖や驚きは腎を傷つける(恐・驚→腎)