フレイルについて

病院や薬局などで『フレイル』に関するポスターを目したことがあると思います。フレイルって聞いたことはあるけど、要は高齢者ってことでしょ?と言われる方もいます。今回はこのフレイルについてお話しさせていただきます。

フレイルとは?

 フレイルとは、虚弱状態という意味を持ち『年齢とともに心身の活力(筋力や認知機能など)が低下して、要介護状態に近づく』ことです。2014年に日本老年医学会が提唱して以来、介護予防のキーワードとして注目を集めています。特に80歳以上の方が要介護になる原因は、病気になるよりもこのフレイルが原因であることが多いと言われています。

フレイルは多面的

身体的なフレイル(筋力低下が起因)

精神心理的なフレイル(認知機能の低下やうつが起因)

社会的なフレイル(独居や閉じこもりが起因)

以上のようにフレイルは高齢者が陥りやすい心身の虚弱が多面的に関係しています。

低栄養

 高齢者が低栄養に陥るとフレイルの段階が加速し、要介護状態へ近づきます。では低栄養とは何かというと、エネルギーとタンパク質が欠乏し、健康な体を維持するために必要な栄養素が足りない状態のことをいいます。高齢者になると、食べ物をうまく食べられなくなったり、消化機能が落ちたりして栄養や水分を十分に摂れなくなることがあるので注意が必要です。一般的には75歳以上の後期高齢者は低栄養に陥りやすいというデータがあります。高齢者が低栄養に陥ると他の要因も含め、フレイルの段階が加速し、要介護状態へと向かうきっかけになると考えられています。

低栄養を予防するには?

タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取することが効果的です。タンパク質はお米や肉・卵でしっかり摂取し、食べられない方はプロテインで摂取。ビタミン・ミネラルはお手軽にスピルリナで摂取できます。健康の基本は食事にあるということです。